こんにちは!「カサニマロブログ」にようこそ。
今回は指数の不思議な世界に踏み込んでみましょう!
テーマは「無限に続く指数と極限値の謎」。この問題は、数学的な論理と直感の両方が試される、非常に魅力的な内容です。ぜひ一緒に楽しんでみてくださいね。
解説
(1)\(\sqrt{2}^\sqrt{2} <2 \) を示せ
<解説>
めっちゃ当たり前ですが、
\(\sqrt{2} <2\) …①
上記の①は当然成り立ちますよね。これは、\sqrt{2} ≒1.41であることからも自明です。
とはいえ、近似値を用いたものは証明とみなせないので、下記のように答案に記しましょう。
\(\sqrt{2} <2\)…①
①と、底の2が1より大きいことから、
\(\sqrt{2}^\sqrt{2} <2 \)
補足!
上記の「底の2が1より大きいことから」が重要です。
大前提として、「底」とは指数の左下に大きく書かれている数字のことです。
\(2^3\)なら底は2、\(5^x\)なら底は5です。
この底が1より小さいと、大小関係が入れ替わってしまいます。
例えば、底が1/2だとすると、
\[ \left(\frac{1}{2}\right)^4 < \left(\frac{1}{2}\right)^2 \]
となってしまいますよね。
だからこそ、「底の2が1より大きいことから」が重要なのです。
(2) \(\sqrt{2}^{\sqrt{2}^\sqrt{2}} < 2 \) を示せ
なお、\(\sqrt{2}^{\sqrt{2}^\sqrt{2}} \) は\(\sqrt{2}^{({\sqrt{2}^\sqrt{2}})}\)と計算する。
(1)より、\(\sqrt{2}^\sqrt{2} <2 \)であることと、底が1より大きいことを用いて、
\[ \sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\sqrt{2}}} < \sqrt{2}^2 = 2 \]
補足!
先ほどと全く同様ですよ!
まずわかりやすいので、 \( \sqrt{2}^2=2 \)から見てみましょうか。
これは当然ですよね。
\( \sqrt{2} \)を2回掛け算すれば\(2\)になる。
ここで、\( \sqrt{2} \)を2乗するよりも、\( \sqrt{2} \)を\(\sqrt{2}^{\sqrt{2}}\)乗する方が、小さな数字になるのはわかるかな?
なぜなら\(\sqrt{2}^{\sqrt{2}}\)の方が2より小さい数字だからだ!
もっと乱暴に言うなら、2より小さい数字なので、1.7くらいで考えてもらえればよい。
\( \sqrt{2} \)を2乗するよりも、\( \sqrt{2} \)を1.7乗したものの方がザコい(小さい)ことは一目瞭然だぜ。
(3) \(\sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\sqrt{2}^{.^{.^{.^.}}}}}}}}\) の極限値を求めよ。
\(1< \sqrt{2} \) なので、
\(\sqrt{2}^1 < \sqrt{2}^{\sqrt{2}} < \sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\sqrt{2}}} < \ldots < \sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\cdots}}}\)
また、(1)(2)より、\(\sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\sqrt{2}^{\cdots}}}<2\)なので、
<補足>
f(x)=(√2)^x とおいて、f(x)に平均値の定理を使って、
|An+1 – 2| < (log2)|An – 2|を示してlimAn = 2を示してもいい。
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